ここまで進化している!あなたの現場で活躍するリモート品質管理ツールまとめ

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感染症が契機となって認知拡大したテレワークですが、今やリモートツールを使って仕事を行うことは当たり前の価値観へと移行したといえるのではないでしょうか。リモートツールを使った業務遂行は、単にオフィスへの出勤を不要としただけではなく、生産性向上をはじめとする業務品質の向上に大きく寄与しました。

実は生産現場においても、リモート技術がもたらす恩恵を享受できるツールが多く存在します。その裾野は幅広く、組立装置や人作業などあらゆる品質の向上が狙えます。今回は、それらリモート品質管理ツールのメリットや選定のコツ、実際のツールを紹介して参ります。きっとみなさんの現場に貢献できるツールがあるはずです。

リモート品質管理のメリット

リモート品質管理がもたらす代表的な3つのメリットについて解説します。

出向かずに現場の状況を把握できる

多くのツールは、取得したデータをデータベースに自動的にアップロードします。ネットワークさえ繋がっていれば、そのデータベースには遠隔地からいつでもアクセスできるため、わざわざ現場へ行かずとも好きなタイミングで現場の状況を把握できます。従来は、現場の装置にUSBを差してデータを抜き取ることが主流でしたが、前述の仕組みを構築することで、そのような作業が不要となり効率的な業務遂行が可能となります。

煩雑な手作業がなくなる

「各班あたりの生産数の記入」や「トラブル情報の伝達」というタスクを紙の帳票を用いて行う現場は多いのではないでしょうか。紙に記録された情報は、それを必要とする相手も手書きでメモを取ったり印刷したりと手作業での煩雑な処理を余儀なくされます。ツールを用いてデジタル化するだけで、このような煩雑な作業を改善することができます。

これまで気づかなかった現場の問題を把握できる

手動で収集できるデータには限界があります。ツールを用いることで、装置稼働状況の常時監視や、人作業データの長時間収集といったことが可能になります。このような連続的なデータを可視化することで、生産のボトルネックや人作業のムダを分析できます。これまで現場を眺めるだけでは気づかなかったような問題の発見につながるのです。

リモート品質管理の課題とツール選定のポイント

リモート品質管理ツール導入に伴う課題と、ツール選定のポイントについて解説します。

堅牢なセキュリティ対策

リモート品質管理ツールにネットワーク接続は必須です。クローズドネットワークを運用している現場においても、社内ネットワーク等に接続する必要があるかもしれません。その際には、外部からの不正アクセスや情報漏洩の危険性を意識した対策を実施しましょう。データのアクセス権限や共有方法の検討、デバイスの持ち出しルール策定など、セキュリティ指針を設計し、それに合致するツールを選択することが重要になります。

環境整備費用の肥大化

新たなツールを導入し、せっかくの機会だからとネットワーク環境をはじめとするハードウェアやソフトウェアを整備していくと、イニシャルコストがどんどん膨れ上がり、無駄な投資になりかねません。これを防ぐには、事前に費用対効果を試算してコストの低いインフラやツールを導入することでスモールスタートし、効果を確認しながら徐々にスケールアップしていくという考え方が有効です。

学習コストリソースの確保

新たなツールやシステム、ルールを運用しても、それが定着して効果が出るまでには時間がかかります。運用初期は生産性が低下することも少なくありません。このような時期を乗り越えて現場に染みついた時に、導入前とは比べ物にならないほどの改善結果が得られるのです。この仕組みを理解できない現場では、効果が出る前に運用停止に追い込まれてしまいます。現場上層部を含め全員がこれを理解し、しっかりとリソースを確保しましょう。

あなたの現場で活躍できるリモート品質管理ツールまとめ

ここからは、実際にさまざまな現場で活躍しているツール類をご紹介します。

製造現場をリモート環境から見える化し、効率的な品質管理を強力にサポート「Proceed Cloud」 

Proceedクラウド

Proceed Cloudは、写真を活用して生産現場を見える化できるツールです。作業者によってアップロードされた写真は、部材✖️工程で整理されることによって作業進捗と結びつき、ひと目見ただけで現場の状況を把握できます。例えば海外工場の進捗管理に活用でき、写真を見るだけ(会話レス)で作業品質や工程品質などあらゆる品質を確認することが可能です。実際にさまざまな企業で活用され、導入効果を実感し頂いています。

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スモールスタートで効果を確認しながらデジタル化を推し進めていきたい企業からは、初期費用やランニングコストが低い点も評価されており、現場改善の第一歩として導入しやすいツールであるといえます。

製品名Proceed クラウド
運営会社株式会社東京ファクトリー
公式サイトhttps://proceed-cloud.com/
ポイント・離れた現場であっても、写真をアップロードするだけで製造現場を見える化できる
・工程写真と作業進捗が結びついているため、品質と納期の確認を並行して行える
・写真を通して状況を現認できるため、コミュニケーションエラーが削減される
・初期費用:¥200,000 月額:¥50,000

360度映像コミュニケーションツール「Nossa360」

Nossa360は配信側で撮影する360度映像を、遠隔地の相手にリアルタイムに共有できるツールであり、現場管理に活用できます。従来の映像配信は、配信側が撮影する画角のみが相手に伝わる2次元的なものでした。しかし本ツールでは360度映像が配信されるため、視聴者は操作することによって3次元的に自分の見たい画角に調整することができます。現場管理以外にも施設見学などにも使われており、アイディア次第でさまざまな活用法が考えられるツールです。

製品名Nossa360
運営会社株式会社Nossa
公式サイトhttps://lp.nossa360biz.com/
ポイント・360度の空間情報を丸ごと遠隔地へ伝えられる
・低遅延な双方向コミュニケーションを実現している
・視聴者が自ら操作して360度映像を好きな方向から視聴できる
・費用:個別問い合わせ

VR技術を活用しリモート環境で疑似現場トレーニングを実施できる「mcframe MOTION」

mcframe MOTION は、VR-learningとHuman-trackingというふたつのソフトウェアから構成される、作業者の能力向上支援パッケージです。VR空間で作業トレーニングを実施し、その動きを分析できます。研修ツールとして活用することで、現場作業の属人化を排除し、作業品質の均質化が図れます。

製品名mcframe MOTION
運営会社ビジネスエンジニアリング株式会社
公式サイトhttps://www.mcframe.com/product/motion
ポイント・VR技術を活用した臨場感ある教育コンテンツが簡単に作成できる
・能動的に体験しながら学習できるため効率的に成長できる
・トラッキングデータを解析することで作業ばらつきなど改善ポイントを発見できる
・費用:個別問い合わせ

遠隔地でも直感的な双方向コミュニケーションが実現「SynQRemote」

SynQRemoteは、あらゆることを簡単に直感的に伝えられる遠隔コミュニケーションツールです。スマートフォンなどのデバイスに映し出される高解像度リアルタイム映像に対して、双方向ポインタなどを使って画面越しに作業者に指示を出すことが可能です。急なトラブルの遠隔支援などに活用されています。

製品名SynQRemote
運営会社株式会社クアンド
公式サイトhttps://www.synq-platform.com/
ポイント・スマートフォンやPCがあればどこからでも繋がれる
・双方向のポインタ機能で簡単に細かい指示が伝わる
・スケールの目盛りが見えるほどの高解像度リアルタイム映像を実現
・費用:個別問い合わせ

リモート環境から現場作業者をバーチャルサポート「TeamViewer Frontline xASSIST」

TeamViewer Frontline xASSISTは、スマートグラスを介した遠隔コミュニケーションツールです。作業者がスマートグラスを装着することで、遠隔地にいる専門家に自らが見ている映像と同じ光景を伝えることができます。専門家が出した指示はスマートグラス上の映像に合成されるため、作業者はカメラを持つ必要も紙の指示書を見る必要もなく両手を使ってスムーズに作業に取り掛かれます。

製品名TeamViewer Frontline xASSIST
運営会社TeamViewerジャパン株式会社
公式サイトhttps://www.teamviewer.com/ja/frontline/xassist/
ポイント・映像/音声/文字を使った双方向コミュニケーションツール
・ARマーカーなどの機能で、作業者に対して明確な指示を出すことが可能
・カメラを持つ必要がないため、作業者は両手を使って作業できる
・月額:¥5,250/月(ビジネスコース、1ユーザーあたり)

作業者の動きをデジタルデータとして見える化「トラッキングナビ」

トラッキングナビは、現場作業者の動線を見える化できるツールです。作業者の動線を分析することで、エリアや通路の混雑状況が可視化され、レイアウト変更や作業のムダとりなどあらゆる改善活動が行えます。同じツールを使って改善後のデータも分析できるため、やりっぱなしの改善活動ではなく、継続的に検討・実施・効果確認できるような組織活動を目指すことが可能です。

製品名トラッキングナビ
運営会社株式会社NSD
公式サイトhttps://www.products.nsd.co.jp/service/trackingnavi/index.html
ポイント・作業者のスマートフォンにアプリをインストールするだけでデータ取得可能
・作業者動線を分析して無駄な動きの改善ができる
・エリアや通路の混雑状況を可視化し、レイアウトやロケーション変更案を検討できる
・3ヶ月料金:¥278,300〜(10ユーザー)

巡回作業を自動化し、装置品質確認を効率化「巡回点検楽スルー」

巡回点検楽スルーは、IoTカメラの映像を使ってリモート環境で巡回点検を実施できるツールです。各装置にIoTカメラを設置し、その映像がクラウド上に自動的にアップロードされます。点検者はリモート環境からそれらの映像を一括確認できるため、従来よりも業務効率が大幅に向上します。異常時にはアラートがメールで自動配信されるため、稼働ロス最小化にも寄与します。

製品名巡回点検楽スルー
運営会社ハカルプラス株式会社
公式サイトhttps://hakaru-rakusuru.jp/
ポイント・IoTカメラで自動撮影し、クラウドへ自動アップロードされる
・高い、狭い、暗い、危険な場所であっても安全簡単に装置点検を実施できる
・データがクラウドに蓄積されるため、点検漏れの心配がない
・年額:¥36,000(1台あたり)※別途、資材費や初期設定費などあり

まとめ

リモート品質管理ツールのメリットや、ツール選定のポイントについて解説し、実際にさまざまな現場で活躍しているツールをご紹介しました。みなさんの現場で活用できそうなツールが見つかったのではないでしょうか。まずはツール導入の目的を考え、効果を試算してスモールスタートするところからはじめてみてはいかがでしょうか。

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