新造船建造における膨大な情報管理・連携のデジタル化と建造現場のみえる化

村上秀造船株式会社 導入事例

会社概要
会社名:村上秀造船株式会社
業態:造船所 従業員数:400名(社内協力工含む)
世界有数の海事都市、愛媛県今治市伯方島にあり、1917年(大正六年)の創業以来、一世紀以上に渡って「誠実と和」をモットーに造船業に従事されております。
今回は、Proceedクラウドを活用して造船所全体の見える化と、広い敷地内でもコミュニケーションを円滑に実施することを目的とした取り組みについてインタビューさせて頂きました。  

<インタビューにご協力頂いた方>
村上秀造船株式会社 工務部品質管理部 部長 山岡正門様(写真中央)
設計部 生産設計課 課長代理 赤瀬正一朗様(写真左)
設計部 船殻設計課 主任 村上高典様(写真右)

新造船建造という大規模プロジェクトの中で、日々膨大な情報の共有・管理が業務負荷に

-取り組み背景・目的について教えてください。

新造船建造において、造船所内でも新規図面/更新図面の共有や製作進捗の共有、不具合報告、要領書作成/更新等、日々多くの情報連携が発生します。敷地内とはいえ離れた複数作業場と事務所間での情報共有となり、その連携の中で、「口頭での伝達」、「実務者でないと分からない文章/図による共有」、そして「紙による共有/情報管理」など、 非常に煩雑な情報連携や管理となり、上手くいっていないケースも多い状況でした。上記を解消し、品質管理レベルを向上するために以下取り組みとして導入をしました。

  • 新造船建造のリアルタイムな進捗状況把握と製作記録のデータベース化
  • 不具合&対策を社内全体で適切に共有  

新造船建造に必要な情報の体系化と共有が進むことで、情報連携や意見交換が活性化し、将来的な育成資産に

-実際に導入進める中で効果はいかがですか。

導入当初の目的達成へ向けた道筋が見えてきています。現状は、各製造課の業務負荷軽減に繋がるそれぞれの運用方法でProceedクラウドを利用しておりますが、導入当初の想定に沿った利用方法で運用している製造課は、想定した効果を見出しており、情報連携がスムーズになり意見交換が活発になってきて非常に良い方向へ進んでいます。

グループ会社の株式会社カナサシ重工を含めて、「現場の作業進捗状況把握」や「不具合発生時に、現場写真を一時情報とした対応」が進んでおり、以前は冊子ベースでの管理となっていた不具合報告書などの「書類電子化」も進んでおり、将来的に教育情報として活用していける環境が出来てきていると実感しています。 また、船主様や監督様への検査報告業務など、社外関係者との情報連携も報告品質を下げずに業務効率化へ役立てています。  

一方で、徐々に利用頻度や活用方法の違いに伴う習熟度や利用効果の差異は出てきており、今後、各製造課に合わせた運用整理などが必要になってくると感じています。ただ、利用している製造課によって効果規模に差異はあるものの、ネガティブな状況という訳ではなく、業務負荷となっていた撮影写真の共有やトラブル時の設計部との連携、資料作成などにおける改善はあるので、各製造課の実務適応と全社課題双方を解決する運用へ向けた調整段階に入っていくと感じています。  

工程表なども活用した現場のみえる化推進や、船主様との連携へも活用へ

今後追加で取り組んでいきたいことはありますか。

前述した各製造課に合わせた活用整理と浸透は引き続き必要ですが、 現状は工程表機能の利用はしていないため、各製造課で立てている建造工程表を反映させていき、現場の状況把握のデジタル化をより推進していきたいです。

また、船主様や監督様への報告業務は部分的な活用になっているため、写真集機能の活用や、Proceedクラウド上での情報連携なども視野に入れて、 より効率化かつ、スムーズな連携を目指していきたいです。  

Proceedクラウドへの要望などはありますか

活用していく中で画面遷移や表示イメージなどで、こうなると良いと思う点などもいくつか見えてきているので、要望としてフィードバックさせて頂きます。 例えば、写真一覧で全体把握には役立つものの、実際の1つ1つのオペレーションまで移ると一つのカテゴリのみで写真を一覧で見ることの方が多く、 一覧性高く複数カテゴリ同時に見るよりも、1つのカテゴリだけに絞って閲覧可能な方が良いケースがあります。その他も日々の運用で感じるフィードバックなどを引き続き共有しながら取り組むことで、より一層のアップデートを期待したく思います。  

フィードバック含めてご共有頂きましてありがとうございます。今後も良いサービスへのアップデートに向けた定期的なフィードバックご共有や、活用効果を最大化していくための運用整理など、引き続き宜しくお願い致します!

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